従業員持株制度を使った株式投資方法

従業員持株制度とは、社員が自社株を定期的に購入する制度で、購入資金の一部を補助する会社が多いようです。

この従業員持株制度は、上場会社の9割以上で導入されており、その社員の50%程度が制度を利用しています。従業員持株制度では、従業員持株会(民法にもとづいて設立される組合)を設立し、その持株会が給与や賞与から天引きされた社員の投資資金をとりまとめ、自社株を購入します。

従業員持株制度は第二次世界大戦以前から一部の会社では実施されていましたが、多くの会社でこの制度が導入されたのは、戦後の高度成長期でした。

この制度を導入するメリットは、社員が自社株を持つことにより、愛社精神が高まることが期待できたり、会社の業績が伸び、株価が上がると社員の財産形成になります。

会社にとっては、安定株主が増えることになります。

また、1口の単位が1000円と少額でも自社株を購入でき、毎月の給与や賞与からの天引きでわずらわしさがなく、知らないうちに持株数が増えることになります。

一般的に、この従業員持ち株制度に入会すると、毎月一定金額づつ自社株を購入することになります。持株数が1単元(売買単位)以上になれば持株を持ち出すこともできます。

配当金は自動的に再投資に回されます。入会や金額の変更は年1~2回受け付け、退会は自由です。

この株式投資方法は、一定の銘柄を一定金額づつ定期的かつ継続的に買い付ける方法で、「ドル・コスト平均法」といわれます。

株価が安いときには購入株数が増え、株価が高いときには購入株数が滅少し、長期的には一株当たりの購入単価は低くなります。

このように一見、従業員持株制度は良いことばかりにみえますが、1990年代後半に大手銀行、証券会社が破綻しました。そのとき、社員は株価がいくら安くなっても、まさか自らが慟いている会社が破綻するとは考えず、最後まで従業員持株制度を利用して自社株を買いつづけました。

そして会社が破綻した後、手元に残ったのは、価値が無くなった株券のみだったのです。たとえ自社株であろうと、一つの銘柄に集中投資をするのは危険です。

また、持株会には従業員持株会のほか、役員を対象にした役員持株会などもあります。